LM3886DCアンプ回路
オペアンプのバッファが必要とだと 言うのが分かったところで、オペアンプ選びです。
LM3886と同様、オペアンプの性能も 直流オフセットに大きく関係します。
ボリウムの出力をバッファするので、オペアンプのバイアス電流が小さくなければ意味がありません。
なので、FET入力のオペアンプと言う事になり、テキサスインスツルメンツの「OPA2134PA」になりました。
まぁ手持ちがあったからと いう事もあるのですが、入力バイアス電流が±5pA(max)と言うのが決め手です。
これで100kΩのボリウムを使っても、500nVしか発生せず。
仮に LM3886パワーアンプのゲインを100倍にした場合でも、スピーカーには50μVしか加わりません。
全く問題無しです。
と言う事で、オペアンプ部の回路図と、LM3886部の回路図です。
ついでに電源部の回路図です。
※回路図中にある「OPEN」は実装しないと言う意味で、「0」はショートしているという事です。
LM3886の回路には、R7で電流帰還要素も少し入れています。
電流帰還が入っている事で、この回路でゲインは8Ωのスピーカーをつないだ時に、約20倍で、4Ωのスピーカー接続時には15倍になります。
電流帰還は「今日の必ずトクする一言 ・ 山本式電流帰還アンプ」に詳しいので、そちらをご覧ください
電流帰還をしたくなければR7をショートすることで、電圧帰還のみのアンプになります。
電流帰還を若干入れることで、スピーカーのインピーダンスが高くなる「 最低共振周波数」と「高域」では、ゲインが上がり ワイドレンジになったようになります。
あと何故か、解像度や定位が改善されたように聞こえます。
但し これは、フルレンジスピーカー1個のみの、スピーカーシステムの場合で、3ウエイスピーカーでは 電流帰還は付けないほうが良いです。。。。。。まぁやってみてね。
回路図にある0,22Ωの帰還抵抗は、僕が使っている フォステクスのFF165WK (8Ω)ダブルバスレフにあわしています。
これより大きければ、気持ちの悪いブーミーな音になります。
また、LM3886アンプはゲインを変えると音の表情が変わります。
20倍を境に、ゲインを大きくすると明るく、小さくすると暗くなるようです。
電流帰還同様、ゲインも好みで変えて楽しめますよ。