PGA2311A 電子ボリュームキットの回路説明です。
回路図はこちらをご覧ください。
回路は、普通ですwww 。
多くの PGA2311A 電子ボリュームキットには、8ピンのマイコンが使われていますが、
僕は、14ピンのPIC16F676を使用しました。
PGA2311Aの制御はSPIインタフェースなので、それだけであれば8ピンでもイケるのですが、
ミュート制御や、電源低下検出などを入れることにより、ピン数が増えてしまいました。
■バッファ部
回路図の左上がバッファアンプのブロックです。
バッファアンプに使っているオペアンプは、僕の好みで「OPA2134」にしました。
もちろん、他のオペアンプを使っても問題なく動作しますが、±5Vでは動作しない、高い電源電圧を必要とするオペアンプを使う場合は、下に書いてあるように電源選択ジャンパーをVCC側にしてください。
ボルテージフォロワで使っていますが、ゲインを持たせることも出来ます。
また、交流結合にしていますが、C18、C19をショートして直流結合にすることも出来ます。
新基板から
オペアンプの電源電圧を±5Vか、±VCCか選べるようにしています。
もし、元電圧の±VCCが±10Vから±15Vくらいであって、十分平滑されているのであれば、
その電源を使ったほうが音質的に良くなります。
方法はヘッダーピンJP1とJP2のショートピンをVCC側にするか5V側にするかどうかだけです。
■電源部
電源部は三端子レギュレーターで±5Vを作っています。
PGA2311Aはアナログ±5Vとデジタル5Vが必要ですが、一応 R18の47Ωで分離しています。
別に47Ωをショートしても、ノイズなどの影響は 無い様でしたが、
気持ち的に分離したほうが、安心なのでそうしました。
また、PGA2311Aのアナログ+5Vとデジタル+5Vの差は0.3V以内でないと行けないので、
抵抗値を大きくすると0.3Vを越えて動作しないかもしれません。
47Ωの電圧降下は、約0.1Vです。
ここにコイルにして、インピーダンスを稼ぎながら、直流抵抗は抑える事も考えましたが、
可聴領域で数十Ω以上にするのは、巨大なコイルが必要になるので、止めました。
電解コンデンサーは、三端子レギュレーターの入力に、ニチコンのFine Gold 50V100uF、
出力には、OSコンデンサー10V 47uFで低インピーダンス化を図っています。
また各デバイスのパスコンには、0.47uFのニッセイ電機の積層フィルムコンデンサを使い、
さらに低インピーダンスにしています。
■マイコンとインタフェース部
マイコンにはPIC16F676を使っています。
電源低下検出に、ツェナーダイオードZD1とデジトラQ1を使い、約9V以下を検出するようにしていますが、
なぜ、検出しなければいけないかと言うと。
ロータリーエンコーダーで、音量調整した時に、電源オフにした時に現在の音量をマイコンのEEPROMに格納し
再度電源オンした時に、EEPROMの内容を戻す必要があるからです。
PIC16F676のEEPROMの書込回数は100万回を保証されていますので、1日1回電源オフしたとすると、
100万日使えます。つまり2739年間使えます。(笑)
検出回路つけなくても、ロータリーエンコーダーが変化するたびにEEPROMに値を格納しても、
十分な期間使えますが、
外部にあるR17、Q2の外部ミュート回路も動作させたかったので、検出回路を持たせました。
※但し、後述しますが、現在のZD1の値では、十分な外部ミュート動作はできません。
ZD1の電圧を変えることで、余裕を持った ミュート時間を作り出せます。
ロータリーエンコーダーでは 1個で ステレオ分の音量調整が出来ます。
ボリュームでは、2個のボリュームで それぞれのチャンネルが調整できたり、
またJP1をショートすることで、1個のボリュームでステレオ分同時に調整出来ます。