アナログVUメーターのドライブ回路 回路図

アナログVUメーター ドライブ回路 回路について

回路は 以前の バージョンで、ほぼ完成されたのですが、
問題が一つだけありました。

 

それは、ノイズが多い 一部のパソコンなどで「アナログVUメーター ドライブ基板」を使うと、そのノイズを ドライブ基板のオペアンプが増幅してしまい、
楽音が無い状態でも VUメーターが振れるという現象が 発生していました。

 

これは、ノイズが多いシステムが悪いのですが、ある程度ノイズが多い環境でもVUメーターが使えるようにしたのが、新しい回路になっています。

 

【新しい回路図です。】(画像をクリックすると大きな写真になります)






回路は、前回と ほぼ同じですが、IC2のオペアンプで作られた「ゼロ点 調整」が付いています。
※以前の回路でもゼロ調整はありましたが、ノイズが多い環境では調整出来ていませんでした。

 

回路は、オペアンプIC1で作られた、絶対値回路+増幅部と、オペアンプIC2 のゼロ点調整回路で、特に難しい所は無いでしょう。

 

簡単に回路説明をします。
■絶対値回路
VUメーターは交流信号である音楽信号の大きさを、 直流に変換してメーターを振らせています。※交流メーターで作られたVUメーターもあります。

 

そのため、交流→直流変換回路が必要になり、一般的によく使われ精度も出しやすいのが、本器で採用しているオペアンプを使った絶対値回路です。
理想整流回路とも呼ばれるこの回路は、 ダイオードの整流動作をオペアンプが補助しているような 動作をしています。
詳しい動作を知りたい方は、「絶対値回路」で ググってみてね。www

 

では実際に波形を見てみましょう。
実際の回路には、コンデンサ C3又はC4があり、このため絶対値出力の波形は平滑されています。
平滑された直流電圧では、動作が分かりにくいので、このコンデンサを外して波形測定しました。

 

【絶対値回路の波形です。】(画像をクリックすると大きな写真になります)
・100Hzの波形


黄色が入力電圧 1Vpp。 緑が出力波形で 全波整流されているのが分かりますね。

入力電圧は1Vppなので半波は0.5V、出力の最大値は約2.5Vありますので、この部分で約5倍増幅しています。


・1kHzの波形


黄色が入力電圧 1Vpp。 緑が出力波形です。






・10kHzの波形


黄色が入力電圧 1Vpp。 緑が出力波形で 波形が大分崩れてきています。
波形の崩れは、もっと高速なオペアンプを使えば良くなりますが、計測器を作るわけではなく、オーディオアクセサリーであるので、OKとします。



■平滑回路
実は、VUメーターは平滑回路がなくても、それなりに動きます。ただ ある程度平滑しないと、VUメーターから音が聞こえます。
また、この回路のようにフィードバック・ループ中に平滑コンデンサを入れることによって、波形のピークが抑えられますので、低電圧での動作が可能です。

 

平滑回路と言っても、回路図の C3又はC4だけです。
このコンデンサーだけで 上の絶対値回路の脈流?を直流に変換します。

 

では波形を見てみましょう。
・10kHzの波形


出力(緑色)は直流に変換されています。約1.5V出ているのが分かります。





・1kHzの波形


出力(緑色)にリプルが出てきています。





・100Hzの波形


強烈なリプルが出てきていますが、動作に問題有りません。コンデンサ C3(C4)を大きくするか、現在は未実装のコンデンサ C6(C7)を入れることによって、リプルは小さくすることが出来ますが、 やり過ぎると 音とメーターの振れに時間的な遅れが生じます。 現在の1000pFくらいが良いと思います。

 

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